きょうはHalf-Life: Alyxというかみゲーのしょうかいをします。
このゲームは神シリーズHalf-Lifeの13年ぶりの最新作で、神企業valveのフルプライス作品としてもportal2以来9年ぶりの神期待作です。
ジャンルはVRアドベンチャーシューターとでも呼べばいいんでしょうか。移動して武器を拾って戦って・・・というよくある形式です。
このゲームが他のVRゲームと比べて優れているのはアイテムの取得方法です。
他のVRゲームでアイテムを拾うときは、わざわざ歩いてしゃがんで直接掴みにいったり、手から謎のレーザーポインターを出して指定したりと面倒だったり不自然だったりしました。
しかしこのゲームは手首のスナップで引き寄せてからのキャッチという独特な動きで、離れた場所にあるアイテムを掴むことができます。
これは動きが直感的なだけでなく、ちょっとしたプレイヤースキル要素も含むため、今までおっくうだったアイテム取得を楽しいものへと変貌させています。この方式は今後のVRで主流になるであろう大革命なのです!!!!!
・・・このゲームで目新しい要素はそれくらいで、その他は既存のVRゲームを踏襲しています。銃のリロードにマガジン入れ替え&コッキングが必要なのは別段珍しくはないし、移動はワープ方式とスライド方式を選べるというどっちつかずの内容。システムとしてはこのジャンルの先駆者である2016年発売の「Arizona Sunshine」とそう大きな違いはありません。
じゃあこのゲームは何が凄いのかというと・・・月並みな意見ですが、「普通に凄い」という言葉しかない。具体的には、細かで美しいグラフィック、バリエーション豊かなレベルデザイン、音響、演出、ストーリー、etc・・・
とりわけ異質なアートデザインは驚異的。自分はホラー系が全く駄目で、特にVRではちょっとでも汚い要素があるとプレイを中断するほど相性が悪いのですが、本作のねっとりとしたSFホラービジュアルはまさにそれなのに、恐怖を感じつつも「前に進んでみたい」という興味が勝りました。深淵を覗く時、深淵もまたあなたを覗いている感覚を仮想体験できます。バーチャルSAN値チェック。
敵モンスターにしても、シリーズおなじみのヘッドクラブやパーナクルといった地球外生命体オブ地球外生命体達の質感に妥協はなく、かつVRならではの等身大のサイズにヤベえという感想しかありません。前作まではゴードンにバールでペシペシ殴られるだけだった彼らも、本作の主人公である19歳のアリックスにとっては強敵であるように、プレイヤーには明確な恐怖として映ります。しかし、それら含めた非現実感、究極ギリギリの体験にとにかく惹かれてしまう。
つまりはこのゲームの良さは体験しなければわかりません。ただスクリーンショットを並べても凡百の大作ゲームと同じかそれ以下。しかしこれはVR。
まだ発展途上といえるハイエンドVRゲームにAAA級の予算をかけ、Half-Lifeという伝説のシリーズに組み込み(ナンバリングではないけど)、「VRを普通のゲーム扱いした」ことで時代を代表する傑作が生まれました。だから「普通に凄い」。
やらなきゃわかんねーからやれ、という乱暴な言葉は使いたくないんですけど、2020年にこの作品を体験できることは一つのステータスに感じるし、ゼルダBotWやRDR2に並ぶべき作品なのに知名度が低いのは残念なので、これを気にVRユーザーが増えてほしいと願います。
(これを最大限楽しむためのVALVE INDEXが絶賛品切れ中なのは知らん)
以下、余談。
あまりにこのゲームが楽しすぎたので久々に動画制作欲が湧くも、どうせ誰か有名な実況者が実況してるんだろうな~~と思って検索して、いくつかHalf-Life:Alyx実況動画を見てみたのですが、全体的に実況者が空回りしていた。かの有名なにじさんじのVtuberなんかも配信していて、ストリーマーとしての実力は申し分ないはずなんですが、面白さが全然伝わりそうになかった。
これは当然で、VRゲームを平面の映像にしても全く映えないんですよね。基本的にはモニターにミラーリングした映像をキャプチャして配信することになるのですが、viveなら左右1440 × 1600のディスプレイの片方を映すわけで、仮に16:9で表示すると上下にかなりの見切れが発生するし、もう片目の映像と立体感はすべて失われる。実プレイと比べてかなりの情報が消失する。
そもそもVRゲームは解像度とフレームレートの負荷から一般的な最新ゲームよりもグラフィックに劣るし、プレイヤーが手で何か重要な操作をしているとしても常に視界に入っているわけではないし、広い視野や音響から来る空間把握能力も見てる側には備わらない。
はっきりいって視聴者からすれば「地味な数世代前のゲームで、しかもなにやってるかわからない」ものを見せられてるだけなんですよね。だから誤解を恐れずに言えば、普通にVRゲームを実況すると全然面白くない。
でもこれは奇妙な話で、昨今はゲームを実際に遊ぶより、ゲーム実況を見てる方が楽しい・・・らしいじゃないですか。自分にはまだわからんけど。
これは確かに同意できるところもあって、例えば前述したにじさんじやホロライブの面々がよくARKをやってるじゃないですか。Vtuber同士集まって同じサーバーでプレイして、色々な事件や派閥争いが起こって・・・そのグループ全体が好きな人からしたらメチャクチャ楽しいと思います。
じゃあARKを自分もやってみたら楽しいかと言うと、自分と何時間も一緒に遊ぶ仲間はいないし、自分ら専用のサーバーは無いし、自分のプレイや小言に反応してくれる視聴者はいないし、出来事を切り貼り動画にして綴ってくれるファンがいるわけない。全然別物。黙ってARK配信を見てるほうが懸命です。
かつてゲーム実況はゲーム会社の利益になる!いやならない!という問答をあちこちで見ましたが、今は一周回って、プレイヤーの利益すら脅かす存在になっている気がします。配信しないのにゲームをすることの意義が問われる時代になった。ストリーマーやプロゲーマーが市民権を得ていく一方、ただ趣味として楽しむだけのプレイの価値が下がっていく。彼らゲーム強者の遊ぶゲームこそが本物で、我々ゲーム弱者が遊ぶゲームは下位互換に過ぎないのではないかと。
そこに来るとHalf-Life:AlyxやVRゲームは「やらなきゃ楽しくねえぞ!」と自分にハッキリ言えることが楽しさの一つかもしれません。何の憂いもなく、思う存分楽しめる。これは今後のゲームにおける重要な評価基準になるのではないかと。ならないか。
このゲームは神シリーズHalf-Lifeの13年ぶりの最新作で、神企業valveのフルプライス作品としてもportal2以来9年ぶりの神期待作です。
ジャンルはVRアドベンチャーシューターとでも呼べばいいんでしょうか。移動して武器を拾って戦って・・・というよくある形式です。
このゲームが他のVRゲームと比べて優れているのはアイテムの取得方法です。
他のVRゲームでアイテムを拾うときは、わざわざ歩いてしゃがんで直接掴みにいったり、手から謎のレーザーポインターを出して指定したりと面倒だったり不自然だったりしました。
しかしこのゲームは手首のスナップで引き寄せてからのキャッチという独特な動きで、離れた場所にあるアイテムを掴むことができます。
これは動きが直感的なだけでなく、ちょっとしたプレイヤースキル要素も含むため、今までおっくうだったアイテム取得を楽しいものへと変貌させています。この方式は今後のVRで主流になるであろう大革命なのです!!!!!
・・・このゲームで目新しい要素はそれくらいで、その他は既存のVRゲームを踏襲しています。銃のリロードにマガジン入れ替え&コッキングが必要なのは別段珍しくはないし、移動はワープ方式とスライド方式を選べるというどっちつかずの内容。システムとしてはこのジャンルの先駆者である2016年発売の「Arizona Sunshine」とそう大きな違いはありません。
じゃあこのゲームは何が凄いのかというと・・・月並みな意見ですが、「普通に凄い」という言葉しかない。具体的には、細かで美しいグラフィック、バリエーション豊かなレベルデザイン、音響、演出、ストーリー、etc・・・
イメージ映像ではなく、実際のゲーム中のなんでもない一場面。 |
とりわけ異質なアートデザインは驚異的。自分はホラー系が全く駄目で、特にVRではちょっとでも汚い要素があるとプレイを中断するほど相性が悪いのですが、本作のねっとりとしたSFホラービジュアルはまさにそれなのに、恐怖を感じつつも「前に進んでみたい」という興味が勝りました。深淵を覗く時、深淵もまたあなたを覗いている感覚を仮想体験できます。バーチャルSAN値チェック。
敵モンスターにしても、シリーズおなじみのヘッドクラブやパーナクルといった地球外生命体オブ地球外生命体達の質感に妥協はなく、かつVRならではの等身大のサイズにヤベえという感想しかありません。前作まではゴードンにバールでペシペシ殴られるだけだった彼らも、本作の主人公である19歳のアリックスにとっては強敵であるように、プレイヤーには明確な恐怖として映ります。しかし、それら含めた非現実感、究極ギリギリの体験にとにかく惹かれてしまう。
これもゲーム中の一場面。この先に足を踏み入れないと何も進まない。 |
つまりはこのゲームの良さは体験しなければわかりません。ただスクリーンショットを並べても凡百の大作ゲームと同じかそれ以下。しかしこれはVR。
まだ発展途上といえるハイエンドVRゲームにAAA級の予算をかけ、Half-Lifeという伝説のシリーズに組み込み(ナンバリングではないけど)、「VRを普通のゲーム扱いした」ことで時代を代表する傑作が生まれました。だから「普通に凄い」。
やらなきゃわかんねーからやれ、という乱暴な言葉は使いたくないんですけど、2020年にこの作品を体験できることは一つのステータスに感じるし、ゼルダBotWやRDR2に並ぶべき作品なのに知名度が低いのは残念なので、これを気にVRユーザーが増えてほしいと願います。
(これを最大限楽しむためのVALVE INDEXが絶賛品切れ中なのは知らん)
以下、余談。
あまりにこのゲームが楽しすぎたので久々に動画制作欲が湧くも、どうせ誰か有名な実況者が実況してるんだろうな~~と思って検索して、いくつかHalf-Life:Alyx実況動画を見てみたのですが、全体的に実況者が空回りしていた。かの有名なにじさんじのVtuberなんかも配信していて、ストリーマーとしての実力は申し分ないはずなんですが、面白さが全然伝わりそうになかった。
これは当然で、VRゲームを平面の映像にしても全く映えないんですよね。基本的にはモニターにミラーリングした映像をキャプチャして配信することになるのですが、viveなら左右1440 × 1600のディスプレイの片方を映すわけで、仮に16:9で表示すると上下にかなりの見切れが発生するし、もう片目の映像と立体感はすべて失われる。実プレイと比べてかなりの情報が消失する。
そもそもVRゲームは解像度とフレームレートの負荷から一般的な最新ゲームよりもグラフィックに劣るし、プレイヤーが手で何か重要な操作をしているとしても常に視界に入っているわけではないし、広い視野や音響から来る空間把握能力も見てる側には備わらない。
はっきりいって視聴者からすれば「地味な数世代前のゲームで、しかもなにやってるかわからない」ものを見せられてるだけなんですよね。だから誤解を恐れずに言えば、普通にVRゲームを実況すると全然面白くない。
でもこれは奇妙な話で、昨今はゲームを実際に遊ぶより、ゲーム実況を見てる方が楽しい・・・らしいじゃないですか。自分にはまだわからんけど。
これは確かに同意できるところもあって、例えば前述したにじさんじやホロライブの面々がよくARKをやってるじゃないですか。Vtuber同士集まって同じサーバーでプレイして、色々な事件や派閥争いが起こって・・・そのグループ全体が好きな人からしたらメチャクチャ楽しいと思います。
じゃあARKを自分もやってみたら楽しいかと言うと、自分と何時間も一緒に遊ぶ仲間はいないし、自分ら専用のサーバーは無いし、自分のプレイや小言に反応してくれる視聴者はいないし、出来事を切り貼り動画にして綴ってくれるファンがいるわけない。全然別物。黙ってARK配信を見てるほうが懸命です。
かつてゲーム実況はゲーム会社の利益になる!いやならない!という問答をあちこちで見ましたが、今は一周回って、プレイヤーの利益すら脅かす存在になっている気がします。配信しないのにゲームをすることの意義が問われる時代になった。ストリーマーやプロゲーマーが市民権を得ていく一方、ただ趣味として楽しむだけのプレイの価値が下がっていく。彼らゲーム強者の遊ぶゲームこそが本物で、我々ゲーム弱者が遊ぶゲームは下位互換に過ぎないのではないかと。
そこに来るとHalf-Life:AlyxやVRゲームは「やらなきゃ楽しくねえぞ!」と自分にハッキリ言えることが楽しさの一つかもしれません。何の憂いもなく、思う存分楽しめる。これは今後のゲームにおける重要な評価基準になるのではないかと。ならないか。
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