公式情報ならネタバレにならないのか

 Twitterで以下のやり取りを見ました。


自分も偶然この号のファミ通を見ていたのだけれど、個人的な感想を言わせてもらうと「結構なネタバレ」だったと思う。自分もネタバレはしたくないので詳細は伏せますが、Inscryptionをクリアした人にだけ分かるよう伝えると「ラッキー・カーダーとの邂逅バレ」です。

もちろん山本さほ氏(無慈悲な8bitの作者)の言う通り件の部分はトレーラーや公式サイトで触れられているシーンであり、全体のストーリーからすれば取るに足らない部分であるのも事実。しかしトレーラーではそのシーンが「どこで」「どのように」「そもそもゲーム内に存在するのか」には言及していない。純粋に自分個人の体験から他人に100%そのゲームを楽しんでもらいたい、というプレゼンをしたいのであれば出てきてはいけないはずの悪質なるネタバレであり、単行本では修正されるのを切に願います。



まあそれはともかく、ここで言いたいのはみんなでゲーミング・ジャスティスウォーリアとなってファミ通に正義の鉄槌を下そうとかそういう話ではなく(僕が皆さんの分までやっておきました)、果たしてトレーラーや公式サイトで触れられている部分はネタバレではないので語ってよいのか、という点。

考えてみると「これは事前に公式が出してる情報だから言っちゃうけど・・・」という枕詞には結構思い当たります。単純に知り合いにゲーム等を勧めるとき自分でもよく言うし、ゲームを語る動画やポッドキャスト的なやつでもかなり頻出のワードかと。


ゲームのネタバレ回避は難しい。誰だって面白かった作品を紹介するときは内容を一方的に語りたいし、良かった部分を説明して興味を惹きたい。漫画や映画であればせいぜい人の生き死にに気を付ければ良いですが、ゲームの場合はそれに加えてギミックやデザインといった概念的な話となります。マリオで例えると「1-4のクッパは偽物」はネタバレだけど「1-4をクリアすると2-1が始まる」はネタバレか?その難しい線引きを公式情報に委ねるのは妥当な選択にも思えます。


しかしそれはやや公式を信頼しすぎな気がする。これはすなわち公式が出している情報がすべて「制作したオレ達が考えた本編を最高に楽しむための最高の事前情報」という前提のもと成り立つ話なんですが、果たして今の世の中そんな気持ちのいいことばかりですかね?


自分の勝手で余計な想像を書かせて貰うと、Inscryptionのトレーラーは多分にセールスを意識したものだと思います。開発元のDaniel Mullins Gamesは今回初めてパブリッシャーを立てており、定価20ドルのゲームにしては多面性のある内容で結構な開発費がかかっているように見えます(個人的にはこの安さもプレイヤーを油断させるための装置ではないかと勘繰っている)。なので「一見普通のゲーム」を泣く泣く「一見普通のゲーム・・・だが実は!実は~~!?」として宣伝せざるを得ないはずで、それは異なる客層にリーチするだろうけど別口でゲームを知った人にとっては結構しゃらくさい。


ちょうど今自分がプレイしているテイルズオブアライズでもこれに似たようなことがあって、本作の公式サイトでは仲間になるキャラクターがすべて明確に記載されてます。JRPGはキャラクター商売なのでその露出を増やすのは当然なんですけど、実際のゲーム中ではこいつは後で仲間になる、こいつはならないので多分死ぬみたいなのが分かってしまうのでかなり茶番感がある。本来であればゼスティリアの一件みたいなのが少なからず起こるのが健全なんじゃないでしょうか。



公式がそう提示するのが一番儲かると判断しているのなら、それに乗っかるのがファンとして正しい行動なのかもしれない。でも身近な人に100点の紹介をしたいのであれば、きちんと自分の体験を思い出し、どこかで自分なりの線を引き、その100点のうち何点かは自分の信用や実績で補填してもいいと思う。

線引きが下手で信用も実績も無い人は・・・そういう人のために「〇〇はいいぞ」があるのかもしれない。

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