真・三國無双8 レビュー

随分と放置していたブログですが、急に書くことができました。真・三國無双8です。
無双8といえばsteam版の日本語・中国語をアップデートしてまで削除するという老舗のクソ企業特有のおま国ジェノサイドかましていることで有名ですが、確かにコーエーは死刑に処すべきですが開発者は悪くない・・・いや連座で無期懲役にしていいけどゲーム自体は悪くないんです。無双8がsteamの話抜きにしてもボロクソに批判されているのが不満でこうして筆を取った次第。世間で言われてるほど悪いゲームじゃないんですよこれは。というわけで無双8のレビューです。
(本当はamazonのレビューに書きたかったけど、amazonで買わないと書けないのでここに書く)



無双8はシリーズファン念願のオープンワールド化を果たしました。
皆さんがオープンワールドと聞いて期待するのは何でしょうか。やっぱり自由度でしょうか。それとも多種多様なコンテンツでしょうか。無双らしく中国全土を埋め尽くす敵兵士でしょうか。残念ながら全部このゲームにはありません。そのへんはIGNのレビューが的確なんで参照してください。

IGNJapan オープンワールドへの挑戦は吉と出るか凶と出るか「真・三國無双8」レビュー
http://jp.ign.com/shin-sangokumusou8/22004/review/8

ご丁寧にお得意のダッシュ記号を使った文法――こういうやつ――を駆使してオープンワールドの物足りなさを説明してますが、いやいやそれはさ?確かにおおむね事実であることは認めますが、オープンワールド化したことで生まれた最大のメリットを説明できていませんね。没入感です。

断言してもいい、オープンワールド化は正解だった。それは自由度が向上したからでもロケーションが豊富になったからでもない。無双&オープンワールドでしか体験できないナラティブ、一人の武将としての体験が本当に素晴らしいんです。
第一章の黄巾の乱は根無し草の遭遇戦であり、今ひとつ醍醐味を味わえないでしょう。しかし第二章、第三章と進めるにつれ自勢力の基盤が固まっていき、敵との位置関係もはっきりとしていくと、自分の仕える(支配する)勢力への郷土愛みたいなものが生まれ、俺がこいつらを支えてるんだという自負が芽生えます。



これが今までの無双シリーズには無い感覚で、本拠地から離れればいかにも遠征といった感じでワクワクするし、全体マップで戦地に展開する味方を見てさらに高揚し、戦闘が終わり本拠地に帰るとホッとする。
あっちの城を落としたと思ったらこっちの城が蜂起、それならこのルートを制圧して味方の進行ルートを用意、終わったと思ったら遥か遠くの地方への侵攻作戦が・・・それら全てが一枚のマップで繰り広げられるので、この騒乱の後漢末期を踏み歩く没入感が最高に楽しい。

そもそも初代真・三國無双(格ゲーは置いといて)もこの没入感が楽しいゲームでした。広大なマップのうち目の前の敵だけ倒し続ければ、他の戦線は士気の上がった味方が押し上げてくれた。自分は歯車の一つでしか無かった。フラグ管理された門もカットシーンも戦闘中の台詞も殆どなく、ただマップを見返してここからここまで進軍したぞ、と一武将としての活躍に心を躍らせるゲームでした。少なくとも個人的には。
それが続編を経るにつれ味方は役立たずとなり、プレイヤーの活躍が全てになった。マップはギミックだらけでパズルのようになり、キャラクター性は強く深く研ぎ澄まされ、重厚なイベントシーンこそゲームの花形となった。それはそれでゲームとしては正しいのかもしれない。でも無双8は、忘れかけていた魅力を思い出させてくれた。この戦場の一部となることこそ真の三国無双なんですよ。

五丈原を無視し、漢中から直接長安を狙った図
ゲーム的には特に意味はない

ゲームプレイの面から見ても、拠点を潰して勢力を広げるのが非常に楽しい。本作の勢力図は点と線で結ばれていて、点である拠点を潰せばその先の拠点に味方兵士が送り込まれて戦闘が楽になるというシステム上の利点がありますが、そんなの抜きにしてもこれを広げるのが最高に気持ちがいい。他のゲームにも似たような要素がありましたけど(GTASAのシマ争いとか)、本気で戦争やってて、周りがみんな戦ってるという環境に置かれるとたとえ作業でもこう燃えてくるものがあるんですよ。味方の城と前線を繋いで敵の重要拠点を包囲して・・・とかやってるだけで楽しい。無意味だけど楽しい。これもやはり没入感の恩恵でしょうね。




とは言えたしかに悪い部分もあって・・・自分は良い点と悪い点に分けて説明するゲームレビューが嫌いなんであんまり悪い点は言いたくないんですが・・・・これは避けられない話でしょう。
何と言ってもロールプレイを楽しむ要素が乏しすぎる。例えばまず共闘といったものが殆ど無い。確かに点在するモブ武将や無名の兵長が拠点を取ったり取られたりすることはありますがフレーバー程度の要素で、有名武将は基本的に「サブクエストで足止めされる」「敵本陣に直行」の2パターンでしか行動しません。つまり敵拠点を潰して進行ルート確保だとかピンチの味方の救援だとかは基本自分一人でやらなければなりません・・・なんかやだ。

味方が包囲されている・・・のではなく
味方が戦線を無視して敵本拠地にワープしている

あとこれは要望に近いんですが、活躍による恩賞ってのが一切ありません。太守や軍団長への任命も無ければ、官位の叙位もありません。
そりゃ確かにそんなのあったらストーリーが破綻するのですが、現状上で言ったような一人の武将としての体験云々は所詮脳内の話で、ゲーム自体はむしろアーケードライクという事実が横たわります。広げた勢力範囲もストーリーが進むとひっくり返るし、せっかくのプレイヤーの感傷をゲームがヨイショする要素は皆無なんですよ。




まあ何にせよ、これは無双シリーズの大いなる船出の第一幕。問題点は山積みで当然。今後に期待するしか無いでしょう。・・・と言うと期待含めて評価するな、現時点で評価しろという意見もあるでしょうけど、いや~ほならね?期待に反して悪かった部分も批判しちゃダメでしょう。釣りとか狩りは確かにクソだけど、今まで無かったものに文句つけるのはフェアじゃない。それに無双8は無双8で完成されてると思ってますし。
そんな訳で無双9以降は自分の求める「武将ごっこ遊び」に特化してくれることを祈ります。今回の不評に負けてまた人形遊びに戻ってしまったら悲しいですが・・・・どうなんでしょうね。Twitterで無双8を検索するとアンチコメを蹴散らす勢いで埋め尽くす女性ファンの「推し」「◯◯殿」の歓声を見ると、そうした方が平和な気もするんだよなあ・・・・




そういえば投稿してた。
歴史ネタが濃すぎて滑ってる、それ一番言われてるから。作ってて面白いと思うものと第三者が見て面白いと思うものの隔たりを感じて、老害なんかなあ・・・・
シーズン2と銘打ったけどネタがもうマンネリヘイム元帥



音ゲー少年はスケベなことしか考えないのか(偏見)
MMDは立ち絵の劇場と違ってリアル感出せるので面白いけど労力がね・・・



(凄すぎて)ああもう言葉が出なくなりそう!
立ち絵も素材も今回限りだろうからすごい。そういやボイロオブザイヤー2017はこの人でいいんじゃない?(適当だが妥当)

コメント

  1. わかる
    るいすさんってどういう生き方したらあんな動画作れるんだろう
    本当に他の星で生まれたんじゃなかろうか…

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  2. 無双8はマンネリを打破しようと努力は見られて、確かに良い部分は沢山あります。
    けれども、それをすべて覆してしまうくらいユーザーを舐めきった売り方かマズい。
    カクカクはまだしも進行不能、画面白黒、テクスチャ崩壊など普通にプレイして起こるバグを放置して売り出すことは、「アプデで何とかなるだろうと制作側が思っている」ユーザーに捉えられても仕方がないです。
    人員や資金が足りないなら初めからアーリーアクセスとして売り出して欲しかったです。それなら幾らでも応援しましたよ。

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  3. 連句多さんの歴史ネタはくっそ面白いです.ルーマニアで一番ウケたのは琴葉アカねですね.

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